"マンガでわかるWebマーケティング -Webマーケッター瞳の挑戦!-"を読んだ話

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(誤解を恐れずに言うなら)形が見えにくいものを売って報酬を得るというビジネスモデルは様々あるけれど、近年のWEBの普及によってそれはより顕著になってきている気がする。

その中でも常々、「コンサルタント」という立場の人にある種の興味があって、自分の知識や経験を武器に、半ば一匹狼のように活躍してる、そんな必殺仕事人的なイメージがある。

知識や経験を売るということ

この言い方が適切かどうかはわからないけれど、実際の物を売ったり、サービスを提供するビジネスと異なり、目に見えないし、体験することもできない、そんな"一見"曖昧なものを売って稼ぐというのだから凄まじい。

話は逸れつつあるが、正直なところ、コンサルタントという職業に対してまだまだ理解不足な点があり、本当に優秀かつ成果を上げるコンサルティングとはどのようなものなのか知りたいと思ったのです。

Webマーケティングについて

コンサルタントの仕事は多岐に渡るはず、ただ、僕は自身が関わっているWeb業界におけるそれについてまずは理解することにした。つまり、Web上におけるマーケティングに対するコンサルティング。

一重にWebマーケティングと言っても施策は様々あって、Webサイトの構築からUI/UXデザイン、SEO対策、リスティング広告、アクセス解析・分析などなど、まとめはこちらを参照。

マンガでわかるWebマーケティング

そんなWebマーケティングについて、具体的な例を取り上げたマンガを交えて解説しているのが本書。

本自体は最近発売されたわけではないのだけど、内容は特に古いわけでもなく、Webマーケティングの入門書としては最適だと思われる。今回はシーズン1を読んだのだけど、シーズン2も書籍化されていて、Web上では既にシーズン4まで終わっているとか?

Webマーケッター瞳 コーナーの記事一覧
(http://web-tan.forum.impressrd.jp/l/5586)

Webマーケティングで使われる指標

これはもう基礎中の基礎で、KPIPVUUセッション数CVRなど、横文字の略語も多く、Webならではの用語もずらり。

いずれもWebにおける効果的な施策の名称、というわけではなく、どちらかというと正しい目標値を設定したり、正しい分析を行うために必要なデータを示す言葉、といったほうが近い。

検索エンジンマーケティング

近年よく耳にするSEO対策という言葉。検索エンジンの最適化と呼ばれるこの手法について、リスティング広告、LPO(ランディングページ最適化)なども含め解説されている。

本書では具体例として「モデルルームの見学客を増やす」という目的の元、検索エンジンにおけるキーワードを用いてLPO施策を行っている。

クライアントとコンサルタント

Webに限った話ではないのかもしれないけれど、クライアントとコンサルタントのすれ違いについても触れられている。コンサルタントは何をしてくれるのか、とか。

自分的にはコンサルタントの活躍あれこれについて興味を持っていた一方で、やっぱすれ違いというのもあるのだな、と。

Webマーケティングにおけるトラブル

Webマーケティングにおけるトラブル、とりわけWebならではのトラブル(例えば個人情報の流出やサイトのダウンなど)に関して、犯人探し(原因)、影響範囲(ほとんど無限?)、そして、対応方針と再発防止などについて述べられている。

データベースマーケティング

前提として、データベースを用いたマーケティングは以前から無意識的に行われていたことである。DBがシステム化されていないだけで、購買履歴や問い合わせ履歴、顧客の性別や年齢、居住地といった属性データを活用したサービス提案は極々当たり前に為されていた。

ここではWeb上で収集したそれらの情報の活用の仕方、仕組み化に関する内容が取り上げられている。

Webマーケッターの今後

本書ではWebマーケティングに関する説明とマンガが交互に展開されていくが、筆者の経験から語られる内容や、筆者によるインタビューに基づく経験談などといったものも豊富に掲載されている。

そんなWebマーケッターのキャリアプランに関して、ジュニアからリーダークラス、シニアクラス、そして、経営幹部(CMO)というクラス別の市場の'今'と'これから'についても触れられており、僕としてはそこまで現実味はないけど、純粋に「へえー」といった具合。

マンガでわかるWebマーケティング

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僕はコンサルタントでもなければ、Webマーケッターと呼ばれる職種でもないけれど、Webサービスに関わる者として、開発者的視点からサービス改善を考えつつも、そこにWebマーケティングの視点や手法を適切に重ねていきたいと思う。

自分の領域だけでなく、ちょっと周りの領域も理解し、サービス全体を俯瞰することができる視野の広さは持ち合わせていたい。