【ポケモン】第六世代での厳選をまとめた上で、育成方針による能力値の比較をしてみた話

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ついに日本でもPokemonGOが配信となり、人々のライフスタイルまでも変化させる、まさに社会現象となっています。普段行かなかった公園に行くようになったり、ポケモンを通して親子の会話が増えたり、一方で歩きスマホが増えてしまったりも。

そんな中、僕もポケモントレーナーとしてGOしているわけですが、自宅からは特にスポットに引っかかることもないため、相変わらず本家での厳選に勤しんでいます。

第六世代での厳選

今回は発売が待たれるサン・ムーンに向けて、現在の最新世代(第六世代)でのポケモン育成(すなわち厳選)についてまとめてみたいと思います。

そもそも"厳選"とは

いわゆるポケモン廃人やガチ勢と呼ばれる人々が、ゲーム本編をクリアした後に行うのが"厳選"という作業。これこそ、より強いポケモンを育てるための第一歩となる作業です。

その方法は様々ですが、第二世代(金銀クリスタル)から登場した、育て屋さんにポケモンを二体預けることで発見される"タマゴ"を利用した"孵化厳選"が一般的にそう呼ばれます。

厳選したポケモンとしないポケモンの能力差

まずは、旅の途中で出会ってパーティ内で活躍したルカリオ(Lv.100/旅産)と、厳選作業を行って孵化&育成をしたルカリオ(Lv.100/厳選産)のステータスの実数値を比較してみます。

  • normal_ruka_2
  • 6v_ruka_2

ステータス実数値とそれぞれの差分を表にしたものが以下になります。ポイントは、厳選産のほうが必ずしもすべてのステータスで優れているわけではないというところです。

 旅の途中で出会ったルカリオ厳選作業で孵化・育成したルカリオ差分
HP268344+76
攻撃287350+68
防御156176+20
特攻281239-42
特防173176+3
すばやさ273217-56

ポケモンの能力値

ポケモンの能力値は、ステータス画面で見ることができるHP・攻撃・防御・特攻・特防・すばやさということになりますが、それぞれは以下の計算式で算出されると言われています。

HP

能力値 = (種族値*2 + 個体値 + 努力値/4) * レベル / 100 + レベル + 10

HP以外

能力値 = ( (種族値*2 + 個体値 + 努力値/4) * レベル / 100 + 5 ) * 性格補正

まあぶっちゃけ、この計算式自体は特に覚える必要はありません。重要なのは、どんなパラメータが影響するのかを知っておくこと、具体的には、個体値・努力値・性格補正でしょうか。種族値やレベル、その他の定数値は厳選では変えられない値です。

なお、個体値や努力値、種族値といった名称は正式なものではなく、便宜上そう呼ばれているという名称であること断っておきます。

種族値

ポケモンの種類によってあらかじめ決められている値です。ルカリオなら攻撃力が高い、だとか、サンダースならすばやさが高い、とかです。値自体はゲーム中の画面上には登場しませんが、ゲームをプレイしたことがある方なら感覚的になんとなく把握しているかと思います。

これは厳選によって変わらない固有の値です。

個体値

種族値はポケモンの種類によって決まっていましたが、個体値はその名の通り、ポケモンの個体によって異なる値です。つまり、僕のLv.100のルカリオ二体は種族値は同じですが、個体値は異なります。

値としては「0〜31」までのいずれかの値がランダムで割り当てられ、野生ポケモンとの遭遇時、またはタマゴ発見時(受取時だっけ?)に決まります。個体値は各個体で一度決まるとレベルや進化によって変化することはありません。厳選作業は、これがより高い個体を得る作業とも言えます。

ジャッジによる判定

個体値もまたゲーム中の画面上に数値としては登場しませんが、ある程度の目安はゲーム中でも調べることが可能です。オメガルビー・アルファサファイアでは、バトルリゾートという町のポケモンセンター内にいる"ジャッジ"が、ポケモンの個体値の目安を教えてくれます。

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値そのものを知ることはできないのですが、ポケモンの各個体に対し、ジャッジの感想が「個体値の合計のレンジ」「そのポケモンの持つ最も高い個体値の能力とそのレンジ」を示しています。

個体値の合計のレンジ

  • 素晴らしい能力を持っている  : 151 - 186
  • そうとう優秀な能力を持っている: 121 - 150
  • 平均以上の能力を持っている  : 91 - 120
  • まずまずの能力を持っている  : 0 - 90

最も高い個体値のレンジ

  • 最高の力を持っている  : 31
  • 素晴らしい力を持っている: 26 - 30
  • かなりの力を持っている : 16 - 25
  • まあまあの力を持っている: 0 - 15

個体値のタマゴ遺伝

タマゴから産まれた個体には、その両親の個体値(6つのステータスのオス親・メス親分の12個)からランダムで3つが遺伝します。つまり、高個体値の両親を揃えることで高個体値のポケモンが産まれやすくなります。

さらに、両親のどちらかに"あかいいと"という道具を持たせておくことで、遺伝する個体値が3つから5つになり、さらに高個体値が産まれやすくなります。

6つの個体値がすべてが31(MAX)であるメタモンが人気である理由はこのためです。

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また、個体値のタマゴ遺伝は"パワー○○"系の道具を親に持たせることでも起こります。パワーウエイトならHP、パワーリストなら攻撃、といった具合です。

個性

ポケモンの各個体には"個性"というものが画面上でも確認することができます。個性は30種類存在し、最も個体値が高い能力を5で割った余り(0〜4)によって変化します。

ただ、個人的にはこれを個体値測定に用いることはあまりしないのでこの辺で割愛させていただきます。

個体値の実数値確認

個体値はジャッジと個性によって概ねの測定は可能となっていますが、正確な実数値確認をするならWeb上のツールにお世話になるのが最も簡単です。但し、測定には能力値(と努力値)を入力するのですが、産まれたばかりではほとんど能力値に差が出ないことからある程度の育成が必要となります。

ちなみに、旅産/厳選産のルカリオ二体の個体値は以下のようになりました。

 旅産(1V)厳選産(6V)
HP631
攻撃2531
防御1631
特攻2531
特防1931
すばやさ3131

努力値

ポケモンのレベルを上げるためには、ポケモンバトルに勝利(またはポケモンを捕獲)して"経験値"を取得・蓄積することが必要となりますが、それとは別にゲーム中では"きそポイント"と表現される通称・努力値を得ています。(以降、努力値と記載)

努力値を得る方法はポケモンバトルだけではありませんが、どの方法で稼いでも結果は同じです。

ポケモンバトルで得る

相手のポケモンによって得られる努力値が決まっており、伸ばしたい能力の努力値がもらえるポケモンを倒し続けると、レベルアップ時にその能力がより伸びるというわけです。

例えば、イシツブテを倒すと「防御の努力値が1」もらえます。倒す相手のレベルによってもらえる努力値は変動はしませんが、進化後のポケモンのほうがより高い数値を得ることができます。また、ポケモン交代をすると努力値は分配ではなく、参加ポケモン全員が同じ値もらえます。

きょうせいギブス、ポケルス

努力値を得る方法ではありませんが、効率的に得るためには"きょうせいギブス"(2倍)、"パワー○○"系(それぞれ+4)の道具を持たせるのも有効です。また、超低確率で感染するポケルス(感染すると2倍)は一体持っておくと大変便利です。

超低確率と書きましたが、正確には、最初の感染(発見)が超低確率なだけで、感染した(治癒していない)一体を手持ちに入れてバトルをすると、その他の手持ちにも30%程度の確率で感染していきます。

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ドーピングアイテム

ゲーム中で拾うことも多いドーピングアイテムも努力値を上げる効率的な方法です。それぞれの道具を使うことで、努力値を10得られます。但し、既に各努力値が100以上ある場合は使用できないので、卵孵化後すぐに使うのがセオリーです。

  • マックスアップ: HP
  • タウリン   : 攻撃
  • ブロムヘキシン: 防御
  • リゾチウム  : 特攻
  • キトサン   : 特防
  • インドメタシン: すばやさ

上記のドーピングアイテムの他にも、"○○のハネ"というアイテムも努力値を1得ることができ、こちらは各努力値が100以上あっても使用可能です。

スパトレ(努力値の実数値確認)

ゲーム中でできるミニゲームのようなもので、ドーピングアイテム使用後、スパトレを行って努力値を稼ぐのが最も効率的かもしれません。

ミニゲーム用のアイテム"サンドバッグ"を使うことで、更に効率的に努力値を得ることができます。また、"まっさらバッグ"というアイテムを使うと、全努力値をリセットすることができ、その際に一瞬努力値の数値が画面上に表示されることから、努力値の実数値確認をすることが可能です。

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努力の限界値

努力値は貯められる合計だけでなく、各能力に割り振れる限界も決まっています。まず、すべての能力を合わせ、ポケモン一体につき、"510"というのが努力値の合計限界値です。また、各能力では"252"が割り振れる限界値です。

最初に記載した能力値の計算式からも分かるように、努力値はその割り振った値を4で割ることになるため、特定の能力にMAX252振ると単純に63の上乗せとなります。一般的には、伸ばしたい能力3つに「252・252・6」と振ることが多いようです。

ガチ勢もそこそこになってくると、想定する相手ポケモンや能力値、技構成等を考慮して微調整することもあるようです。

ルカリオ二体の努力値分布

ゲーム中で努力値の実数値を確認する方法は上述した"まっさらバッグ"のみですが、レーダーチャート的に確認することが可能です。

以下は、最初に挙げたルカリオ二体(旅産/厳選産)の努力値分布です。旅産はすべての能力に満遍なく振られていますが、厳選産はHPと攻撃が突出(252の極振り)していることがわかるかと思います。

  • normal_ruka
  • 6v_ruka

これにより、HPは旅産より厳選産のほうが+76、攻撃は+68という能力値の実数に差が出ているというわけです。一方で、物理攻撃型として育てる上で不要な特攻は-42となっています。

 旅の途中で出会ったルカリオ厳選作業で孵化・育成したルカリオ差分
HP268344+76
攻撃287350+68
防御156176+20
特攻281239-42
特防173176+3
すばやさ273217-56

性格補正

能力値の計算式の最後に性格補正があります。性格は全25種類が存在し、能力値に影響を与えない5種類を除く20種類には、HP以外の5つの能力に対し、いずれかひとつの能力を1.1倍、またいずれかの能力を0.9倍にする補正がかかります。

例えば、"いじっぱり"という性格は攻撃の能力値を1.1倍にし、特攻の能力値を0.9倍にする補正がかかります。

ルカリオ二体の性格補正

旅産のルカリオは"せっかち"、厳選産のルカリオは"いじっぱり"なので、それぞれ"防御0.9倍、すばやさ1.1倍"、"攻撃1.1倍、特攻0.9倍"となっています。そのため、旅産のルカリオのほうがすばやさが大幅に高いことになっています。

 旅の途中で出会ったルカリオ厳選作業で孵化・育成したルカリオ差分
HP268344+76
攻撃287350+68
防御156176+20
特攻281239-42
特防173176+3
すばやさ273217-56

育成方針違いの5Vゲンガー二体の能力値比較

ここまでで、個体値・努力値・性格によってかなり能力値に差が出ることはわかったので、(ほぼ)同じ個体値、同じ性格の同じポケモンでも育成方針(努力値の振り方)によって、最終的な能力値にどのように差が出るのかを比較してみます。

努力値分布

いずれも攻撃以外が個体値31という、いわゆる5Vゲンガーですが、左はHPとすばやさ右は特攻とすばやさに252極振りしています。

  • hs_gen
  • cs_gen

Lv.100時の能力値の比較

  • hs_gen_2
  • cs_gen_2

努力値を252極振りしたHP、特攻の最終的な能力値に62という大きな差が出ています。一方で、双方に252極振りのすばやさ、無振りの防御、特攻は能力値の差はありません。(ちなみに攻撃は個体値に差があったので5だけズレてます)

 HP・すばやさ重視のゲンガー特攻・すばやさ重視のゲンガー差分
HP32426262
攻撃1351405
防御1561560
特攻29735962
特防1861860
すばやさ3503500

育成(戦闘)方針

HP/すばやさのゲンガー

本来の持ち物はゲンガナイトで、メガゲンガー(特性かげふみ)にメガ進化し、ほろびのうたからのソーナンスかゴチルゼル、または脱出ボタン持ちに交代する。

特攻/すばやさのゲンガー

高い特攻&タイプ一致と、豊富なタイプ技(ゴースト、毒、格闘)で叩くゲンガー。最速タスキ持ちなので、いざという時にはみちづれでもっていく型。

さいごに...

ここまでくるともはや子ども向けのゲームとは言いがたい感じはしますが、ほんとによくできているゲームだなあと感心します。奥が深すぎる。

PokemonGOの第二世代以降の配信も心待ちにして、今日も本家で厳選したいと思います。