"ルールズ"を読んだ話

小説での投稿は久しぶりかも。

僕が昔から好きなバンド(ファンクラブにも入っているほど!)であるポルノグラフィティのギタリスト、新藤晴一さんが著者の小説です。前作「時の尾」から実に7年ぶり。

公式サイトより内容紹介

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舞台は、著者が長きにわたって身を置く音楽業界。
メジャーデビューを目指して奮闘する
ロックバンドのベーシストを主人公にすえ、
ロッカーたちの生き様を追いかけた本書は、
細部にまでリアリティが宿るロック小説の傑作!

運命をともにするメンバーたちとの人間関係、
デビューにかけるひたむきな想いや葛藤、
成功を夢みる男たちの欲望……。
彼らの未来のカギを握るのは、いったい誰なのか?
この出来事は、伝説となりうるのか?
夢か現実か?
一気読み必至の青春グラフティ。

感想とか

二作目ということで、「新藤さんの文章懐かしいな。」から始まり、「あれ、こんな感じだったっけ?」という感じで読み進めていきました。

本業のバンドでは多くの作詞も手掛けているので、その表現力は折り紙付き(ファン目線で控えめに言っても)だと思うので、小説、それも長編、期待が膨らみます。

主人公・ベーシスト

新藤さん自身はギタリストだけど、主人公はベーシスト。よって、自身の経験だとか、自身を主人公に重ねてだとか、そういうのが無いかと言えば、きっとあるのだと思う。

それを感じるのは、作中の節々で登場するバンド演奏(即ちライブだったり、スタジオだったり)のシーン描写。実際にステージに立ち、ロックを奏でることを生業にしている人の心象なのだろうと。

書き下ろしのラスト

YOMIURI ONLINEのpopstyle BLOGで一年間に渡って連載されていた小説を改題・加筆修正したものだそう。

その際、最後の数話(ブログ風に言うとエントリー)が書き下ろしとして追加されているとのこと。確かに、書き下ろしの一歩前のところでもラストっぽい感じはするけど、個人的には書き下ろしまであってよかったなーと。

バンドがバンドであるために

主人公が所属するバンド「オーバジンズ」がメインの話だけど、話中にはそれ以外にも多くのバンドが登場します。

音楽を楽しむおじさんバンド、ファンとの交流を全面に出したビジュアル系バンド、メジャーデビューを控えたバンド、メンバー個々が本業を抱えたバンドなど。

そんな人々と対バンやツアーなどを通して接し、時にはケンカのような言い合いをし、オーバジンズがオーバジンズであるための(オーバジンズらしく?)信念とは何なのか、バンドとは、音楽とは、ロックとは。

超絶技巧ギタリスト"ハオラン"と、彼を生んだ村

このあたりからはネタバレに入ってしまいそうだから控えるとして、本書の大きな柱のひとつが"ハオラン"の存在です。

楽器店で偶然出会った彼と、直前にギタリストが辞めたバンドとの出会い。音楽は国境を越えるのか、それとも...。